優良顧客を抽出し、CVRを上げる方法とは

はじめに

ウェブマーケターにとって、コンバージョン数は一番メジャーなKPIであると思います。しかし、コンバージョン数に囚われ過ぎてもいけません。というのも、80対20の法則という法則によれば、売上の大部分は少数の顧客によってもたらされています。

そのため、コンバージョン数だけを増やそうとすると、数の多い8割の顧客に最適化され、より売上をもたらしてくれる2割の優良顧客を逃がす可能性が高まります

それを防ぐために、今回は優良顧客を抽出しそのセグメントのCVRを上げる方法をアリアンツダイレクトさんの事例をもとに紹介したいと思います。

アリアンツダイレクトとは

アリアンツは、自動車、住宅、生命の保険などを販売している会社です。海外サッカーが好きな方はユベントスのホームスタジアムであるアリアンツ・スタジアムで存じているのではないでしょうか。アリアンツダイレクトさんは、アリアンツギリシャの直販チャネルで、ネットおよびコールセンターを通じて自動車の保険を販売しています。

コンバージョンが増えると収益が悪化!?

保険会社にとって、コンバージョンは必ずしも望ましいことではありません。なぜなら、支払いのリスクが人によって異なり、収益性の高い優良顧客がいる一方で保険金を支払う可能性の高い収益性の悪い顧客がいるからです。そこでアリアンツダイレクトは、収益性が高いと思われるユーザーを増やす一方で、収益性が低いと思われるユーザーを減らすことで、全体的な収益性を高めようと考えていました。

収益性の低い顧客のページ内行動を分析

アリアンツダイレクトはClicktaleを利用して、プランやオプションを決めるページを訪れたユーザーのページ内行動を分析しました。さらに、そのページの前のページでの入力情報から、収益性の高い顧客セグメントと収益性の低い顧客セグメントを作成し、各々のページ内行動を分析しました。

その結果、収益性の高いセグメントの多くのユーザーは、簡潔に行動しました。下図のように、プランを選び、「続ける」ボタン(右下の赤線で囲まれたボタン)を押して、次ページへ遷移し、また、より高いCVRであることが分かりました。一方で、収益性の低いセグメントのユーザーはより価格や補償内容、無料サービスオプションを注目していました。

また、新規とリピーターで分けて分析を行いました。新規では収益性の高いセグメントのユーザーは、はるかに高いCVRでしたが、リピーターでは両方のセグメントで同等のCVRでした。これらのことから、収益性の低いユーザーは様々な企業の保険を比較し、一番魅力的な保険を選ぶという行動が分かりました。そこで、アリアンツダイレクトは収益性の低いセグメントへの価格設定を調整して、商品の魅力を抑えることで、CVRを下げました。

収益性の低いセグメントのユーザーが離脱後、もう一度ページ戻って購入していることがわかりました。このことは、競合他社のWebサイトを検索した後で、比較した結果、弊社の商品がより適したと思ったことを意味します。 Clicktaleでこれを確認し、すぐにこれらのユーザーの価格を変更した結果、コンバージョン数が減少しました。

Direct Business ウェブサイトマネージャー Emmanouil Nikolopoulos

次のステップ

収益性の高いセグメントのユーザーは、Clicktaleより目的指向であることがわかったので、プランやオプションを選ぶページをよりコンパクトにする一方で、収益性の低いセグメントのユーザーに対しては少し煩雑さを残していく予定です。

結論

アリアンツダイレクトさんは入力情報から収益性を判断し、収益性の高いユーザーのカスタマーエクスペリエンスを向上させる一方で低いユーザーのカスタマーエクスペリエンスを低下させ、より全体の収益性を高めました。

また、収益性を判断するのは入力情報だけではありません。様々な行動やチャネル、時間帯等で収益性の違いをみることが出来ると思います。その後、優良顧客を抽出し、そこに対してカスタマーエクスペリエンスの向上を強化してみてはいかがでしょうか。また、優良顧客の抽出方法等に質問・疑問等あるかたはお気軽にお問い合わせください。

本記事は以下の記事を翻訳・加筆修正したものです。
Psychology insights lead to smarter digital sales strategy

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
お問い合わせはこちら資料ダウンロード
無料オンラインセミナー 無料オンラインセミナー